福田和也の〝九〇年代の「収穫」〟

現代文学

「あとがきにかえて──現代日本文学と「すでにそこにあるもの」」*1

 九〇年代の日本文学の総括をしてほしいという要請で、この文章を書いているのだが、まず手がかりとして九〇年代の「収穫」と私が思う小説、批評の作品を挙げてみたい。〔…〕「収穫」と云うのは、私が九〇年代に刺戟を受けたのみならず──それはそのまま私の職業的著者としての活動期間に重なっている──これまでに何回も読み返し、これからも読み続けていくであろう作品を選んだということである。


小説

批評

*1:文學界』1999年12月号/『現代文学』(文藝春秋、2003)所収。福田は『ZYAPAИORAMA:大竹伸朗日本景』に刺戟されたという。「すでにそこにあるもの」は大竹の文集『既にそこにあるもの』からだろう。『現代文学』の装画も大竹。

*2:丸括弧内の点数は『作家の値うち』から。田口賢司は採り挙げられていない。