『週刊現代』10月5日号「リレー読書日記」/「変りゆく東京の街並み──。かつて の五輪前に漂っていた「気配」は消えてしまうのか」
今号で坪内祐三の「リレー読書日記」最終回。
坪内祐三の「リレー読書日記」全24回をまとめておこう。
- 11.09.24-10.01/出逢った人々の回想や追悼から世の中を見る鋭い目まで七十代の人が書いた本の面白さ
- 11.10.29/19世紀の米国から現代日本まで理論に頼らず事実から考え抜いた三人のプラグマティストの本
- 11.11.26/ロックは我々を解放したのか。七〇年代、最も熱心に読んだ二人の評論家の遺稿集
- 今野雄二『無限の歓喜 今野雄二音楽評論集』(ミュージック・マガジン社)
- 中村とうよう『中村とうようアンソロジー』(ミュージック・マガジン社)
- 岡林信康『岡林、信康を語る』(ディスクユニオン)
- 11.12.24-31/一貫したテーマはないけれど贅沢で目茶苦茶に面白いエッセイ集らしいエッセイ集
- 12.02.04/昔の思い出から呼吸法まで立て続けに読んだ歌舞伎芸談の予想にたがわぬ面白さ
- 12.03.03/実はヘルシーなとんかつ定食、夢見ていたパンの実のあじ······。「食の本」の味わいを楽しむ
- 12.03.31/辻邦生、山口瞳、野坂昭如······魂と魂が呼び合うように作家の妻が書いた回想、エッセイ
- 12.04.28/ドラフト1位選手のその後、期待はずれの助っ人たち······昔も今もプロ野球の本は面白い
- 12.06.02/自らの「誤訳」を振り返る一冊、初の単著にして遺稿集······外国文学者が書いた本を味わう
- 12.06.30/日露戦争、太平洋戦争、大震災······〝危機的状況の宰相〟に学び、今の政治家たちの失政を嘆く
- 12.08.04/『仁義の墓場』の脚本家やロマンポルノの監督の本など映画は読んでも面白い
- 12.09.08/岡本綺堂の鉄道随筆によって、明治と平成の風景が重なり合う。「読み鉄」大満足のアンソロジー
- 12.10.13/ビートルズにストーンズ──。イギリスのロックグループはいかにして全米を熱狂させたか
- マイケル・ブラウン『LOVE ME DO!』(白夜書房)
- 中山康樹『ローリング・ストーンズを聴け!』(集英社インターナショナル)
- マイケル・ラング『ウッドストックへの道』(小学館)
- 12.11.10/七十歳を越えてますます盛ん──。一杯のコーヒーを小説に仕立てる片岡義男のまったく衰えない筆力
- 12.12.08/上田馬之助の遺言で明かされたアントニオ猪木〝裏切り〟の真相。名前が挙がった意外な人物とは······
- 上田馬之助、トシ倉森『金狼の遺言 完全版』(辰巳出版)
- 谷川貞治『平謝り』(ベースボール・マガジン社)
- 泉田純『内側から見たノアの崩壊』(宝島社)
- 13.01.19/日本初のAV男優にして、映画監督マイケル・ムーアの師匠筋。田原総一朗が明かす撮影秘話
- 13.02.16-23/日本民俗学のパイオニアにして、若き才能を見抜く慧眼の持ち主。柳田國男の世界的評価が始まった
- 13.03.23/ようやく日本語で読める日が来た。「ニューアカ」たちを夢中にさせたポール・ド・マンの名著
- 13.04.20/カレーライスとライスカレー、カレー派とラーメン派の違いとは? 一流の書き手が描くカレーの魅力
- 13.05.25/この5年間で激変した大阪の街。独特のローカルカラーを失い、街が街でなくなってしまうのか
- 13.06.22/没後一年にして新刊が相次ぐ。全共闘世代の人々は吉本隆明をどう読んだのか
- 13.07.20/『クマのプーさん』の訳者で、『ノンちゃん雲に乗る』の作者。石井桃子が描く農業と酪農の過酷
- 13.08.31/リズミカルな文章で綴られる『仁義なき戦い』の舞台裏。まさに「実録」の読みごたえあり
- 13.10.05/変りゆく東京の街並み──。
かつて の五輪前に漂っていた「気配」は消えてしまうのか
坪内祐三「贅沢な読書」
『マリ・クレール』掲載
- 99.12/日本にもかつてこんなにかっこ良い男がいた
- 00.01/なにかを「愛する」感じ
- 00.02/誰も口にしない言葉を正しく語ってくれる人
- 00.03/やっと〝叶えられた〟一冊と、二冊の素顔のカポーティ
- ジェラルド・クラーク『カポーティ』文藝春秋
- ジョージ・プリンプトン『トルーマン・カポーティ』新潮社
- トルーマン・カポーティ『叶えられた祈り』新潮社
- 00.04/同じ時代を生きるもっともシブい表現者
- 00.05/最近、片岡義男がなぜか昔と違っている
- 00.06/映画、人、街······昭和を見つめたコミさんの眼
- 00.07/「愛読書」を極めると意外な出会いがあるものだ
- 00.08/米文学の立役者 翻訳をやさしく語る
福田和也は2003年に光文社から『贅沢な読書』を刊行しているが、その4年前に坪内祐三は同じタイトルのコラムを執筆していたのである。「リレー読書日記」は毎回テーマを設定し、そのテーマに適う三、四冊を選んで執筆していたけれども、「贅沢な読書」も似たような趣向のコラムと言えるだろう。なお、2000年7月号から「贅沢な読書」というコラム名は消えている。