(24)変死するアメリカ作家たち

変死するアメリカ作家たち

デルモア・シュワルツの悲劇

ハリー・クロスビーと失われた世代

早く来すぎた男 ナセニェル・ウエス

「偉大なアメリカ小説」を夢見たロス・ロックリッジ

ゴールデン・ゲイト・ブリッジに消えたウェルドン・キース

*1:『未来』一九九一年七月号

*2:『未来』一九九一年八月号

*3:『未来』一九九一年九月号

*4:『未来』一九九一年十二月月号

*5:『未来』一九九二年一月号

*6:『未来』一九九二年二月号

*7:『未来』一九九二年三月号

*8:『未来』一九九二年四月号

*9:『未来』一九九二年五月号

*10:『未来』一九九二年六月号

*11:『未来』一九九二年七月号

*12:『未来』一九九二年十一月号

*13:『未来』一九九二年十二月号

*14:『未来』一九九三年二月号

*15:『未来』一九九三年五月号

*16:『エンタクシー』九号(二〇〇五年三月)

*17:『エンタクシー』十号(二〇〇五年六月)

*18:書き下ろし

(23)「近代日本文学」の誕生

「近代日本文学」の誕生―百年前の文壇を読む (PHP新書)

  • 坪内祐三『「近代日本文学」の誕生 百年前の文壇を読む』、PHP研究所PHP新書421〕、二〇〇六年十月三十日第一版第一刷
    装幀者──芦沢泰偉+児崎雅淑

明治三十二(一八九九)年 「金色夜叉」のブーム──若き文豪尾崎紅葉
七月 「金色夜叉」連載を中断し、若き文豪は一人旅に出る*1
八月 荻生徂徠にならい、「文壇炒豆」をかじる内田魯庵*2
九月 無名作家田山花袋、最大手の出版社博文館に入館する*3
十月 二十一歳の永井壮吉、荷風の名で、文壇にデビューす*4
十一月 「東京児」の幸田露伴が口にする「一国の首都」論*5
十二月 泉鏡花の悲恋と師・紅葉と『湯島詣』*6


明治三十三(一九〇〇)年 新たな浪漫主義の興り──與謝野鐵幹『明星』創刊
一月 小倉に左遷された「鷗外漁史とは誰ぞ」*7
二月 毎日新聞記者木下尚江、足尾鉱毒問題の取材ヘ*8
三月 徳冨蘆花の自伝小説「おもひ出の記」連載開始*9
四月 與謝野鐵幹、『明星』を創刊する*10
五月 奇人・原抱一庵の「聖人乎盗賊乎」連載開始*11
六月 皮肉屋・斎藤緑雨の文壇保護奨励法*12
七月 まぼろし文人淡島寒月の小説「馬加物語」*13
八月 幸徳秋水の「非戦争主義」、『萬朝報』に載る*14
九月 五高教授夏目金之助、ロンドンに旅立つ*15
十月 無名作家国木田独歩の描いた東京の「郊外」*16
十一月 押川春浪の『海底軍艦』出帆する*17
十二月 雑誌『明星』が風俗壊乱で発禁となる*18


明治三十四(一九〇一)年 「個人主義」への転向──高山樗牛「美的生活」
一月 新聞『日本』で正岡子規の連載随筆「墨汁一滴」始まる*19
二月 福沢諭吉の旧稿「丁丑公論」発表される*20
三月 作者不詳の怪文書『文壇照魔鏡』現わる*21
四月 中江兆民、余命「一年有半」を宣告される*22
五月 広津柳浪の幻の長篇小説、一挙掲載(?)される*23
六月 名編集者大橋乙羽の死*24
七月 言文一致論議のブーム再びおこる*25
八月 高山樗牛が「美的生活」を論ずる*26
九月 川上眉山の『ふところ日記』が単行本化される*27
十月 薄田泣菫の第二詩集『ゆく春』が刊行される*28
十一月 岡倉天心、インドに向けて旅立つ*29
十二月 気鋭の文学者上田敏、矢継ぎ早に著書を刊行する*30


明治三十五(一九〇二)年 海外に向かう文学者たち──島村抱月「洋行」
一月 宮崎滔天の自叙伝「三十三年之夢」二六新報で連載始まる*31
二月 『新小説』の名編集長後藤宙外の文芸コラム「時文」*32
三月 島村抱月が「洋行」に向かう*33
四月 紅葉の最後の「金色夜叉」の連載が始まる*34
五月 二葉亭四迷が「股間政策」実現のため大陸に旅立つ*35
六月 博文館の大橋図書館が開館する*36
七月 矢野龍溪社会主義啓蒙小説『新社会』刊行される*37
八月 長谷川天溪の自然主義*38
九月 山田美妙の熱情戦話『あぎなるど』刊行される*39
十月 文武堂版の北村透谷全集刊行される*40
十一月 石川啄木、盛岡中学を退学し上京する*41
十二月 「教科書疑獄事件」が発覚する*42


明治三十六(一九〇三)年 思想のための死──藤村操「巌頭之感」
一月 石橋思案が『文藝倶楽部』の編集長に復帰する*43
二月 徳冨蘆花、兄蘇峰と「告別」する*44
三月 小泉八雲、文科大学を解雇される*45
四月 尾崎紅葉が愛弟子泉鏡花と芸者桃太郎の仲を割く*46
五月 一高生藤村操「巌頭之感」を残し自殺する*47
六月 エミール・ゾラが本格的に紹介される*48
七月 二葉亭四迷が北京をあとに帰国する*49
八月 児玉花外の幻の詩集が印刷される*50
九月 五代目尾上菊五郎に続いて九代目市川団十郎が亡くなる*51
十月 内村鑑三幸徳秋水ら萬朝報を退社する*52
十一月 明治大文豪尾崎紅葉逝く*53
十二月 幸徳秋水世田谷ボロ市探訪*54


明治三十七(一九〇四)年 自然主義の萌芽──田山花袋「露骨なる描写」
一月 大阪朝日新聞で「天声人語」が始まる*55
二月 田山花袋が「露骨なる描写」を発表する*56
三月 「二六新報」の秋山定輔が「露探」事件に巻き込まれる*57
四月 「萬朝報」に斎藤緑雨自作の死亡広告が掲載される*58
五月 佐藤儀助(義亮)が『新潮』を創刊する*59
六月 内田魯庵の非戦論が『太陽』に載る*60
七月 『文藝倶楽部』が増刊「勝いくさ」号を出す*61
八月 與謝野晶子の反戦詩「君死にたまふこと勿れ」が『明星』に載る*62
九月 『破戒』を執筆中の島崎藤村が『藤村詩集』を刊行する*63
十月 東京帝国大生の瀧田樗陰が『中央公論』の編集記者となる*64
十一月 岡倉天心の英文の評論『日本の目覚め』がアメリカで刊行される*65
十二月 読売新聞でXYという署名の連載「文科大学学生々活」が始まる*66


明治三十八(一九〇五)年 日露戦争と新しい文学──夏目漱石吾輩は猫である
一月 夏目漱石の「吾輩は猫である」の連載が『ホトトギス』で始まる*67
二月 反骨の文士田岡嶺雲が雑誌『天鼓』を創刊する*68
三月 明治の女子大生亡国論が『中央公論』に掲載される*69
四月 『破戒』を完成させるために島崎藤村が小諸から上京する*70
五月 石川啄木の処女詩集『あこがれ』が刊行される*71
六月 大阪朝日で不遇の二葉亭四迷内田魯庵の『復活』の翻訳に協力する*72
七月 雑誌『文庫』で小島烏水の(?)連載「明治文学史材」が始まる*73
八月 日露戦争勝利後の文学への漱石の期待*74
九月 島村抱月が三年半の欧州留学を終えて帰国する*75
十月 上田敏の訳詩集『海潮音』が刊行される*76
十一月 『中央公論』の「文芸」欄に露伴の「付焼刃」と漱石の「薤露行」が載る*77
十二月 『文藝倶楽部』の「雑誌」欄に永井荷風の「市俄古の二日」が掲載される*78


明治三十九(一九〇六)年 自然主義の開花と漱石そして二葉亭の復活
一月 島村抱月が『早稲田文学』を復刊する*79
二月 饗庭篁村の最後の新聞小説『不問語』が刊行される*80
三月 島崎藤村が『破戒』を自費出版する*81
四月 『ホトトギス』の附録として漱石の「坊っちゃん」が世に出る*82
五月 伊良子清白『孔雀船』と薄田泣菫『白羊宮』が刊行される*83
六月 徳冨蘆花トルストイのもとへ「順礼」に訪れる*84
七月 『文藝倶楽部』編集主任の石橋思案が「本町誌」の連載開始*85
八月 国木田独歩が独歩社を設立する*86
九月 「草枕」で夏目漱石が新しい小説の宣言を行なう*87
十月 二葉亭四迷の二十年振りの小説「其面影」が連載される*88

*1:文學界』一九九九年八月号

*2:文學界』一九九九年九月号

*3:文學界』一九九九年十月号

*4:文學界』一九九九年十一月号

*5:文學界』一九九九年十二月号

*6:文學界』二〇〇〇年一月号

*7:文學界』二〇〇〇年二月号

*8:文學界』二〇〇〇年三月号

*9:文學界』二〇〇〇年四月号

*10:文學界』二〇〇〇年五月号

*11:文學界』二〇〇〇年六月号

*12:文學界』二〇〇〇年七月号

*13:文學界』二〇〇〇年八月号

*14:文學界』二〇〇〇年九月号

*15:文學界』二〇〇〇年十月号

*16:文學界』二〇〇〇年十一月号

*17:文學界』二〇〇〇年十二月号

*18:文學界』二〇〇一年一月号

*19:文學界』二〇〇一年二月号

*20:文學界』二〇〇一年三月号

*21:文學界』二〇〇一年四月号

*22:文學界』二〇〇一年五月号

*23:文學界』二〇〇一年六月号

*24:文學界』二〇〇一年七月号

*25:文學界』二〇〇一年八月号

*26:文學界』二〇〇一年九月号

*27:文學界』二〇〇一年十月号

*28:文學界』二〇〇一年十一月号

*29:文學界』二〇〇一年十二月号

*30:文學界』二〇〇二年一月号

*31:文學界』二〇〇二年二月号

*32:文學界』二〇〇二年三月号

*33:文學界』二〇〇二年四月号

*34:文學界』二〇〇二年五月号

*35:文學界』二〇〇二年六月号

*36:文學界』二〇〇二年七月号

*37:文學界』二〇〇二年八月号

*38:文學界』二〇〇二年九月号

*39:文學界』二〇〇二年十月号

*40:文學界』二〇〇二年十一月号

*41:文學界』二〇〇二年十二月号

*42:文學界』二〇〇三年一月号

*43:文學界』二〇〇三年二月号

*44:文學界』二〇〇三年三月号

*45:文學界』二〇〇三年四月号

*46:文學界』二〇〇三年五月号

*47:文學界』二〇〇三年六月号

*48:文學界』二〇〇三年七月号

*49:文學界』二〇〇三年八月号

*50:文學界』二〇〇三年九月号

*51:文學界』二〇〇三年十月号

*52:文學界』二〇〇三年十一月号

*53:文學界』二〇〇三年十二月号

*54:文學界』二〇〇四年一月号

*55:文學界』二〇〇四年二月号

*56:文學界』二〇〇四年三月号

*57:文學界』二〇〇四年四月号

*58:文學界』二〇〇四年五月号

*59:文學界』二〇〇四年六月号

*60:文學界』二〇〇四年七月号

*61:文學界』二〇〇四年八月号

*62:文學界』二〇〇四年九月号

*63:文學界』二〇〇四年十月号

*64:文學界』二〇〇四年十一月号

*65:文學界』二〇〇四年十二月号

*66:文學界』二〇〇五年一月号

*67:文學界』二〇〇五年二月号

*68:文學界』二〇〇五年三月号

*69:文學界』二〇〇五年四月号

*70:文學界』二〇〇五年五月号

*71:文學界』二〇〇五年六月号

*72:文學界』二〇〇五年七月号

*73:文學界』二〇〇五年八月号

*74:文學界』二〇〇五年九月号

*75:文學界』二〇〇五年十月号

*76:文學界』二〇〇五年十一月号

*77:書き下ろし

*78:書き下ろし

*79:書き下ろし

*80:書き下ろし

*81:書き下ろし

*82:書き下ろし

*83:書き下ろし

*84:書き下ろし

*85:書き下ろし

*86:書き下ろし

*87:書き下ろし

*88:書き下ろし

(22)本日記

本日記

二〇〇一年七月~十二月
うちのオヤジの旧蔵本を五百円で買ってしまった*1
二〇〇一年、「靖国」の夏*2
『ニューヨーカー』の最新号が見当らない*3
ついにコンピューターを買ってしまった*4
横山隆一の死亡記事に関しては読売新聞の勝ち*5
「クラブ・カメツボ」は営業用じゃないんだぜ*6


二〇〇二年一月~十二月
ビデオ評伝『森銑三』をタダでいただいてしまった*7
小島信夫の『別れる理由』全三巻を探し求めて*8
『ニューヨーカー』も『タイム』も表紙はネオジャポネスク*9
「アンケート」と称する無礼な原稿依頼*10
やはり、「本の神様」はいる*11
六月の終りはなぜかパーティーの季節*12
まぼろしの大阪」を求めて*13
「マンボ」が「ディスコ」はいかがなものか*14
探求書があったらツボちゃんに訊け*15
小森陽一先生と私が同じペアだなんて*16
コンサートばかり行っているわけじゃないよ*17
ありきたりの岩波新書が見つからない*18


二〇〇三年一月~十二月
誤植が未来を予言する*19
携帯を持たなくとも二人は会えた*20
リリー・フランキーでなく福田和也なオレは一体誰?*21
サヨウナラ近藤書店、お帰りなさい三楽書房*22
私のブック・クルージング・ライフに少しづつ迫る危機*23
イキ君のだまし打ちのような番組出演*24
平日開かれる「フリーダム」展は有り難いぜ*25
リジョン・コードを知ってるかい*26
川村湊先生の毎日新聞文芸時評は「ちょっと困りもの」だね*27
山形はとてもいい街だね池上冬樹さん*28
『荒地』の詩人たちの複合評伝を誰かが書いたら面白いね*29
あの人はシーナさんちのマコトくんに似ている*30


二〇〇四年一月~十二月
書き出しの二重売りはまずいよ池田晶子さん*31
私このたび東京堂書店ふくろう店古本部を担当することになりました*32
マキコの「長女」に先を越されてしまった*33
黄金時代の『週刊朝日』の二十五年分のバックナンバーを買ってしまった*34
月の輪書林の目録はまたまたまたまたまたまた凄いぞ*35
グレート小鹿の本当の年は一体幾つなんだ?*36
アイスクリームを差し入れてくれるなんてイイやつじゃないか*37
例のFAX用紙がいよいよ手に入らない*38
萬ちゃん本よ永遠に*39
織田正信訳『風流漂泊』を二十年ぶりで買い戻した*40
佐藤良明の新著が出たってこと、知ってた?*41
平野謙全集』に一体何が起ったのだろう*42


二〇〇五年一月~十月
昭和三十年代のグルメガイドに神保町の「八羽」が載っていた*43
ダークなサチコに一本取られた*44
ホリエモン」が愛読した百科事典は二十数冊で百万円!*45
タワーブックスでボルヘスのエッセイ集を買いたかった*46
西太子堂はかつてのブロンクス以上の無法地帯かよ*47
アマゾン ジャパンは不親切だね*48 
八木岡英治のことをもっと知りたい*49
私は電信柱を次々とこわされていく犬だ*50
有楽座脇のゲームセンターで吉行淳之介と出会っていたのかもしれない*51 
天声人語」の日本語読解力は小学二年生並みだね*52 

*1:本の雑誌 二〇〇一年十月号

*2:本の雑誌 二〇〇一年十一月号

*3:本の雑誌 二〇〇一年十二月号

*4:本の雑誌 二〇〇二年一月号

*5:本の雑誌 二〇〇二年二月号

*6:本の雑誌 二〇〇二年三月号

*7:本の雑誌 二〇〇二年四月号

*8:本の雑誌 二〇〇二年五月号

*9:本の雑誌 二〇〇二年六月号

*10:本の雑誌 二〇〇二年七月号

*11:本の雑誌 二〇〇二年八月号

*12:本の雑誌 二〇〇二年九月号

*13:本の雑誌 二〇〇二年十月号

*14:本の雑誌 二〇〇二年十一月号

*15:本の雑誌 二〇〇二年十二月号

*16:本の雑誌 二〇〇三年一月号

*17:本の雑誌 二〇〇三年二月号

*18:本の雑誌 二〇〇三年三月号

*19:本の雑誌 二〇〇三年四月号

*20:本の雑誌 二〇〇三年五月号

*21:本の雑誌 二〇〇三年六月号

*22:本の雑誌 二〇〇三年七月号

*23:本の雑誌 二〇〇三年八月号

*24:本の雑誌 二〇〇三年九月号

*25:本の雑誌 二〇〇三年十月号

*26:本の雑誌 二〇〇三年十一月号

*27:本の雑誌 二〇〇三年十二月号

*28:本の雑誌 二〇〇四年一月号

*29:本の雑誌 二〇〇四年二月号

*30:本の雑誌 二〇〇四年三月号

*31:本の雑誌 二〇〇四年四月号

*32:本の雑誌 二〇〇四年五月号

*33:本の雑誌 二〇〇四年六月号

*34:本の雑誌 二〇〇四年七月号

*35:本の雑誌 二〇〇四年八月号

*36:本の雑誌 二〇〇四年九月号

*37:本の雑誌 二〇〇四年十月号

*38:本の雑誌 二〇〇四年十一月号

*39:本の雑誌 二〇〇四年十二月号

*40:本の雑誌 二〇〇五年一月号

*41:本の雑誌 二〇〇五年二月号

*42:本の雑誌 二〇〇五年三月号

*43:本の雑誌 二〇〇五年四月号

*44:本の雑誌 二〇〇五年五月号

*45:本の雑誌 二〇〇五年六月号

*46:本の雑誌 二〇〇五年七月号

*47:本の雑誌 二〇〇五年八月号

*48:本の雑誌 二〇〇五年九月号

*49:本の雑誌 二〇〇五年十月号

*50:本の雑誌 二〇〇五年十一月号

*51:本の雑誌 二〇〇五年十二月号

*52:本の雑誌 二〇〇六年一月号

(21)酒日誌

酒日誌

  • 坪内祐三酒日誌さけにつし』、マガジンハウス、二〇〇六年一〇月一九日第一刷発行
    装丁──多田進

1 二〇〇二年十一月二十六日~二〇〇三年十二月五日
野坂昭如さんと一週間に二度も酒席を共にした*1
我が家で東京外骨語大学の新年会をした*2
花金なんて知らないよ*3
下町ネイティブの人たちに導かれて*4
芥川賞直木賞パーティーを観察する*5
新文芸・雑誌『エンタクシー』が創刊される*6
ポケットに謎のメモが入っていた*7
気分は吉田健一*8
本日の山口瞳指数は?*9
横丁をグルグルまわって 四十五歳*10
黒糖焼酎を飲んで仕事をバリバリ*11
お銚子十本空けて、エスニック・カレーを食べる*12
どうせオレは「古くさい」やつ*13
ハッピーバースデイUK君*14
昨日はキャバクラ 今日は合コン*15
屋上ビアガーデンとスペインの教会風居酒屋は面白かった*16
高田馬場で良さげなトルコ料理屋を発見した*17
教文館書店地下の資生堂パーラー池波正太郎的だ*18
イキ君を信じたらルー・リードのコンサートに行きそびれた*19
酒欲﹅﹅がないというのに連夜の深酒*20
唐十郎さんと「森伊蔵」を飲んだ*21
小沢昭一さんにインタビューして「紙かつ」を食べる*22
ニール・ヤングのコンサートは素晴しかった*23
年末進行なのにソバ屋をはしご酒*24


2 二〇〇四年一月九日~十二月八日
大阪松竹座で歌舞伎を観る*25
ツボちゃんは毎週叱られてばかり*26
十七年振りの日本でクリッシーはやはり不安そうだった*27
山口昌男さん宅で「寒月忌」*28
草月ホールケルト音楽を聴いた*29
飲むたびに「風紋」の特製カレーを食べている*30
東京ドームで野球を見るなら立ち見がいいね*31
また早稲田での新しい飲み会が始まった*32
オレは平成の「船橋聖一的」か*33
また今日もカレーライスをつまみに飲んでいる*34
ボトルにリリー&フランキーとサインした*35
日米凄玉ミュージシャンのニューCD聴き比べ合戦を行なう*36
本日もまた午前様、本当の「酒日誌」は書ききれない*37
木曜日の「風花」は何て濃いメンバーなのだろう*38
男だけでドリス・ウィッシュマンのDVDを見ている*39
キース・ムーンをBGMに「下町のハイボール」を飲む*40
雨の降る浜離宮の午後のウィスキー*41
世田谷区立松沢中学校の同窓会に参加した*42
大型台風の夜に唐組の紅テントの中にいた*43
元パンク少女と復活した「松屋」の牛どんを食べる*44
『フェスティバル・エクスプレス』のジャニス・ジョプリン*45
内田吐夢の『たそがれ酒場』のピアノ弾きの俳優って誰?*46
「味とめ」のおばさんはやっばリディープだね*47


3 二〇〇四年十二月二十五日~二〇〇五年十二月七日
このひと月の本当の酒日誌を書いたら五十枚あっても足りないね*48
K青年のカラオケ歌唱力の不思議*49
ブライアン・ウィルソンのコンサートは素晴しかったね*50
ボクたちには紳一がいる*51
ギャルニ人はソースカツ丼とチープドリンクにご満悦*52
新幹線で倶楽部亀坪旅行*53
季節の変わり目はつい連日深酒をしてしまう*54
大阪城公園で唐組の新作を観る*55
さようなら「人魚の嘆き」*56
平岡篤頼さんと酒場で偶然出会えるのは楽しかった*57
気分は色川武大*58
ちょいモテおやじは夏場にオデン*59
早稲田大学教育学部の任期も今年限りだって*60
時は過ぎ人は去り人は来る*61
銀座で吉行淳之介を気取ってみたが*62
猫は家につくって本当だね*63
高級料理をめでながら飲む酒は抜群にうまい*64
旧小笠原伯爵邸の屋上で万歳三唱をやりたくなった*65
酒場にサンドウィッチとアイスクリームを持ち込む*66
今日は文壇的運動量が激しく多い一日だ*67
これは唐十郎というジャンルの芸術だ*68
『エンタクシー』ウエストを編集したら楽しいだろうな*69
常盤軒のしょうが焼き弁当をつまみに焼酎を飲む*70


4 二〇〇五年十二月三十一日~二〇〇六年七月十二日
一志治夫さん家で紅白歌合戦を見る*71
サヨウナラ、水曜日の「金城庵」宴会*72
伝説のバー「ホワイト」を初体験*73
今週は毎日が演劇漬け*74
いつの間に私は〝しゃべり屋〟になってしまったのだろう*75
締切り地獄は終わらない*76
今年もまた靖国神社奉納プロレスを見てきた*77
キャバレー「ミス大阪」には本物の昭和が残っている*78
ひと月分の酒日誌を書くには全然スペースが足りない*79
常夜鍋の隠し味はシウマイだとイキ君は言う*80
ZAZENBOYSのコンサートは素晴しかった*81
連日ハンバーグをつまみに焼酎を飲む*82
というわけで最終回*83

*1:ダカーポ」507号(2003年2月5日)

*2:ダカーポ」508号(2003年2月19日)

*3:ダカーポ」509号(2003年3月5日)

*4:ダカーポ」510号(2003年3月19日)

*5:ダカーポ」511号(2003年4月2日)

*6:ダカーポ」512号(2003年4月16日)

*7:ダカーポ」513号(2003年5月7日)

*8:ダカーポ」514号(2003年5月21日)

*9:ダカーポ」515号(2003年6月4日)

*10:ダカーポ」516号(2003年6月18日)

*11:ダカーポ」517号(2003年7月2日)

*12:ダカーポ」518号(2003年7月16日)

*13:ダカーポ」519号(2003年8月6日)

*14:ダカーポ」520号(2003年8月20日

*15:ダカーポ」521号(2003年9月3日)

*16:ダカーポ」522号(2003年9月17日)

*17:ダカーポ」523号(2003年10月1日)

*18:ダカーポ」524号(2003年10月15日)

*19:ダカーポ」525号(2003年11月5日)

*20:ダカーポ」526号(2003年11月19日)

*21:ダカーポ」527号(2003年12月3日)

*22:ダカーポ」528号(2003年12月17日)

*23:ダカーポ」529号(2004年1月7・21日)

*24:ダカーポ」530号(2004年2月4日)

*25:ダカーポ」531号(2004年2月18日)

*26:ダカーポ」532号(2004年3月3日)

*27:ダカーポ」533号(2004年3月17日)

*28:ダカーポ」534号(2004年4月7日)

*29:ダカーポ」535号(2004年4月21日)

*30:ダカーポ」536号(2004年5月5日)

*31:ダカーポ」537号(2004年5月19日)

*32:ダカーポ」538号(2004年6月2日)

*33:ダカーポ」539号(2004年6月16日)

*34:ダカーポ」540号(2004年7月7日)

*35:ダカーポ」541号(2004年7月21日)

*36:ダカーポ」542号(2004年8月4日)

*37:ダカーポ」543号(2004年8月18日)

*38:ダカーポ」544号(2004年9月1日)

*39:ダカーポ」545号(2004年9月15日)

*40:ダカーポ」546号(2004年10月6日)

*41:ダカーポ」547号(2004年10月20日

*42:ダカーポ」548号(2004年11月3日)

*43:ダカーポ」549号(2004年11月17日)

*44:ダカーポ」550号(2004年12月1日)

*45:ダカーポ」551号(2004年12月15日)

*46:ダカーポ」552号(2005年1月15・19日)

*47:ダカーポ」553号(2005年2月2日)

*48:ダカーポ」554号(2005年2月16日)

*49:ダカーポ」555号(2005年3月2日)

*50:ダカーポ」556号(2005年3月16日)

*51:ダカーポ」557号(2005年4月6日)

*52:ダカーポ」558号(2005年4月20日

*53:ダカーポ」559号(2005年5月4日)

*54:ダカーポ」560号(2005年5月18日)

*55:ダカーポ」562号(2005年6月1日)

*56:ダカーポ」563号(2005年6月15日)

*57:ダカーポ」563号(2005年7月6日)

*58:ダカーポ」564号(2005年7月20日

*59:ダカーポ」565号(2005年8月3日)

*60:ダカーポ」566号(2005年8月17日)

*61:ダカーポ」567号(2005年9月7日)

*62:ダカーポ」568号(2005年9月21日)

*63:ダカーポ」569号(2005年10月5日)

*64:ダカーポ」570号(2005年10月19日)

*65:ダカーポ」571号(2005年11月2日)

*66:ダカーポ」572号(2005年11月16日)

*67:ダカーポ」573号(2005年12月7日)

*68:ダカーポ」574号(2005年12月21日)

*69:ダカーポ」575号(2006年1月4・18日)

*70:ダカーポ」576号(2006年2月1日)

*71:ダカーポ」577号(2006年2月15日)

*72:ダカーポ」578号(2006年3月1日)

*73:ダカーポ」579号(2006年3月15日)

*74:ダカーポ」580号(2006年4月5日)

*75:ダカーポ」581号(2006年4月19日)

*76:ダカーポ」582号(2006年5月3日)

*77:ダカーポ」583号(2006年5月17日)

*78:ダカーポ」584号(2006年6月7日)

*79:ダカーポ」585号(2006年6月21日)

*80:ダカーポ」586号(2006年7月5日)

*81:ダカーポ」587号(2006年7月19日)

*82:ダカーポ」588号(2006年8月2日)

*83:ダカーポ」589号(2006年8月16日)

(20)考える人

考える人

  • 坪内祐三かんがえるひと』、新潮社、発行/2006年8月25日
    装幀 新潮社装幀室

考える人 (新潮文庫)

  • 坪内祐三かんがえるひと』、新潮文庫、平成二十一年二月一日発行
    カバー装画 谷山彩子
    デザイン 新潮社装幀室

小林秀雄 Hideo Kobayashi*1
田中小実昌 Komimasa Tanaka*2
中野重治 Shigeharu Nakano*3
武田百合子 Yuriko Takeda*4
唐木順三 Junzo Karaki*5
神谷美恵子 Mieko Kamiya*6
長谷川四郎 Shiro Hasegawa*7
森有正 Arimasa Mori*8
深代惇郎 Junro Fukashiro*9
幸田文 Aya Koda*10
植草甚一 Jinichi Uekusa*11
吉田健一 Kenichi Yoshida*12
色川武大 Takehiro Irokawa*13
吉行淳之介 Junnosuke Yoshiyuki*14
須賀敦子 Atsuko Suga*15
福田恆存 Tsuneari Fukuda*16


あとがき
「考える人」年表
解説 おもしろかったんですよこの私が 南伸坊

*1:『考える人』二〇〇二年夏号

*2:『考える人』二〇〇二年秋号

*3:『考える人』二〇〇三年冬号

*4:『考える人』二〇〇三年春号

*5:『考える人』二〇〇三年夏号

*6:『考える人』二〇〇三年秋号

*7:『考える人』二〇〇四年冬号

*8:『考える人』二〇〇四年春号

*9:『考える人』二〇〇四年夏号

*10:『考える人』二〇〇四年秋号

*11:『考える人』二〇〇五年冬号

*12:『考える人』二〇〇五年春号

*13:『考える人』二〇〇五年夏号

*14:『考える人』二〇〇五年秋号

*15:『考える人』二〇〇六年冬号

*16:『考える人』二〇〇六年春号

(19)同時代も歴史である 一九七九年問題

同時代も歴史である 一九七九年問題 (文春新書)

  • 坪内祐三同時代どうじだい歴史れきしである 一九七九年問題』、文藝春秋〔文春新書507〕、2006年(平成18年)5月20日第1刷発行

「まえがき」に代えて


一九八四年の「アンティゴネ」と二〇〇三年の「アンティゴネ*1

  • オーウェル『一九八四』の年に
  • 神々の法に従う「善き個人」と国の法に従う「善き市民」
  • 「自由」と「保守」が込められたヘルダーリンの「祖国」
  • 「ある特定の徳」と「愛の生ける徳」
  • 知識や考察から来る「予想」を超えて
  • すべてが振り出しに戻った

戦時の「傷」は暴かれるのを待っている*2

今さらネオコンだなんて──ネオコンの祖ノーマン・ポドレッツの転変*3

  • 新保守主義のはじまった一九七二年
  • サブカル的感性
  • 「ニューヨーク知識人」に成り上がる
  • 一九六〇年のラディカルが、タカ派の論客に
  • 「内なるアメリカ」の発見
  • 『コメンタリー』編集長となる
  • イデオロギーよりも「野心」
  • 知識人が権力と関係を持てる
  • 遅れて来た青年期

「一九六八年」を担ったのは誰だったか?*4

山本夏彦の「ホルモン、ホルモン」*5

  • 思っていた通りの怪物である
  • 重要な事柄をさりげなく口にする「夏彦節」
  • 美しく、生々しい、見事な恋愛小説
  • なぜ『年を歴た鰐の話』再刊を拒否したか
  • 「ホルモン」に悩まされる若い日の日記
  • 山本伊吾はそのような修正を加えない

いま何故、四十年前の洗脳テロリスト物語か?*6

イラク派遣「人間不在の防衛論議」ふたたび*7

  • ブッシュの特殊なキリスト教
  • 日本の「カミ」は追放された
  • ハイネが予言したナチズム
  • 今時の﹅﹅﹅反米主義者が嫌いだ
  • この国の「カミ」はまだ死にはしない

軽いライトな帝国」が行使する「まだましな悪」*8

  • I・バーリンの伝記を書いた人物
  • 日本にはいないアカデミック・ジャーナリスト
  • 二十一世紀型の「戦争」が始まった
  • 瓦礫の街を歩きながらの対話
  • 「国家建設というかたちの帝国による指導」
  • 「積極的」自由は独裁制に陥りかねない

一九七九年春、その時に「歴史」は動いていた*9

  • 人力車夫とイラン革命
  • 共産主義的人間』の中のチェチェン
  • 河上徹太郎じわじわ﹅﹅﹅﹅ときいてくる強さ
  • 一九七九年に、歴史への参加とは
  • 「ジハード」が始まった日附け
  • 固有の「歴史」も失ないつつあった日本人


初出一覧

*1:「諸君!」二〇〇三年六月号

*2:「諸君!」二〇〇三年七月号

*3:「諸君!」二〇〇三年九月号

*4:「諸君!」二〇〇三年十月号

*5:「諸君!」二〇〇三年十二月号

*6:「諸君!」二〇〇四年二月号

*7:「諸君!」二〇〇四年四月号

*8:「諸君!」二〇〇四年八月号

*9:「諸君!」二〇〇四年十一月号

(18)極私的東京名所案内

極私的東京名所案内

  • 坪内祐三『極私的東京名所案内』、彷徨舎、二〇〇五年一〇月一五日第一刷発行
    ブックデザイン 奥定泰之
    写真 本多正一
    編集協力 田中栞

極私的東京名所案内 増補版 (ワニブックスPLUS新書)

  • 坪内祐三『極私的東京名所案内 増補版』、ワニ・プラス〔ワニブックス【PLUS】新書021〕、2010年4月25日初版発行
    装丁 スタジオ・ギブ 小栗山雄司


品川 土蔵相模*1
丸の内 帝劇*2
浅草奥山 奥山閣*3
九段中坂 硯友社*4
飯田町 明治女学校*5
神楽坂下 泉鏡花旧居跡*6
横寺町 飯塚酒場*7
本郷元町 進文学舎*8
本郷元町 進文学*9
世田谷 ボロ市*10



芝 紅葉館*11



築地精養軒*12
佃島 海水館*13
銀座冨士アイス*14
銀座十字屋*15
両国中村楼*16
浅草井生村楼*17



後楽園スタヂアム*18


あとがき
梵雲庵はここにある*19
新書版あとがき

*1:彷書月刊』一九九四年二月号

*2:彷書月刊』一九九四年三月号

*3:彷書月刊』一九九四年十一月号

*4:彷書月刊』一九九四年四月号

*5:彷書月刊』一九九四年五月号

*6:彷書月刊』一九九四年六月号

*7:彷書月刊』一九九四年七月号

*8:彷書月刊』一九九四年八・九月号

*9:彷書月刊』一九九四年十月号

*10:彷書月刊』一九九四年十二月号

*11:彷書月刊』一九九五年三・四・五・六・七・八・九・十・十一・十二、一九九六年一・二月号

*12:彷書月刊』一九九六年三月号

*13:彷書月刊』一九九五年二月号

*14:彷書月刊』一九九六年四月号

*15:彷書月刊』一九九六年六月号

*16:彷書月刊』一九九六年七・八・九・十月号

*17:彷書月刊』一九九六年十一・十二月号

*18:彷書月刊』一九九七年二・三・四・五・六月号

*19:ワニブックス【PLUS】新書版増補