⑨『「超」言葉狩り宣言』

はじめに


第1章 傲慢な「表現の自由」と野蛮な「言葉がり」の間で

二重の闘争──筒井問題と全共闘を結ぶもの*1

  • 「差別」をめぐる言説空間
  • 筒井康隆問題について
  • 「賤」の美学化への批判
  • 差別論はいかにして導入されたか


不自由なエクリチュールとしての小説──フェミニズム批評の有効性/対談:金井美恵子*2


第2章 繊細な「言葉狩り」としての表象=代行イメージ批評

マンガのゴーマニズム──『ゴーマニズム宣言』(小林よしのり*3
「穢」を棄却する差別性──『花に問え』(瀬戸内寂聴*4
「言葉がり」を無効にする言語的闘争のテキスト──『フィジーの小人』(村上龍*5
「こんなもの」に過ぎぬ読者と話者の関係──『女ざかり』(丸谷才一*6
資料・批評という男友達······金井美恵子──『女ざかり』(丸谷才一*7
絶対的な差異としての「部落民中上健次──『開かれた豊かな文学』(中上健次*8
闘争としての「言葉狩り──『水平運動史研究』(キㇺチョンミ)*9


第3章 差別とナショナリズム

差別とナショナリズム──同一化の装置としての反差別運動と国語教育*10

  • 差別論における二つの立場
  • 同一化の論理とその破綻
  • 国語教科書と国民の生成
  • 「全体」主義的読解とテクスト論


日本イデオロギー批判──部落解放運動のなかの民族主義/対談:キㇺチョンミ*11

対談への付言······キㇺチョンミ*12
3章への付言······絓秀実*13


第4章 「超」言葉狩り宣言*14

  • 自由な差別糾弾のために
  • 人間的「本質」としての差別 !?
  • 差別のダブルバインド
  • 反差別のバックグラウンド


あとがき
初出一覧


『「超」言葉狩り宣言』書評

  • 無署名「無題」(「読売新聞」1994年9月26日朝刊)
  • 鵜飼哲永久革命としての反差別闘争 いま、近代の文学的感性の総体が再審に付されている」(「図書新聞」1994年10月22日号)
  • 須山達之「無題」(「ひょうご部落解放」1994年11月号)
  • 坂内仁「無題」(「情況」1994年12月号)

*1:「情況」94年2月号、『筒井康隆「断筆」めぐる大論争』(創出版、1995年3月)

*2:海燕」94年3月号

*3:書き下ろし

*4:書き下ろし

*5:書き下ろし

*6:「リテレール」5号

*7:『本を書く人読まぬ人とかくこの世はままならぬPART2』(金井美恵子日本文芸社

*8:「発言者」94年7月号

*9:図書新聞」94年3月5日号

*10:海燕」94年5月号

*11:「情況」94年7月号

*12:書き下ろし

*13:書き下ろし

*14:書き下ろし