はじめに
第1章 傲慢な「表現の自由」と野蛮な「言葉がり」の間で
- 「差別」をめぐる言説空間
- 筒井康隆問題について
- 「賤」の美学化への批判
- 差別論はいかにして導入されたか
不自由なエクリチュールとしての小説──フェミニズム批評の有効性/対談:金井美恵子*2
第2章 繊細な「言葉狩り」としての表象=代行 批評マンガのゴーマニズム──『ゴーマニズム宣言』(小林よしのり)*3
「穢」を棄却する差別性──『花に問え』(瀬戸内寂聴)*4
「言葉がり」を無効にする言語的闘争のテキスト──『フィジーの小人』(村上龍)*5
「こんなもの」に過ぎぬ読者と話者の関係──『女ざかり』(丸谷才一)*6
資料・批評という男友達······金井美恵子──『女ざかり』(丸谷才一)*7
絶対的な差異としての「部落民」中上健次──『開かれた豊かな文学』(中上健次)*8
闘争としての「言葉狩り」──『水平運動史研究』(キㇺチョンミ)*9
第3章 差別とナショナリズム
差別とナショナリズム──同一化の装置としての反差別運動と国語教育*10
- 差別論における二つの立場
- 同一化の論理とその破綻
- 国語教科書と国民の生成
- 「全体」主義的読解とテクスト論
日本イデオロギー批判──部落解放運動のなかの民族主義/対談:キㇺチョンミ*11対談への付言······キㇺチョンミ*12
3章への付言······絓秀実*13
- 自由な差別糾弾のために
- 人間的「本質」としての差別 !?
- 差別のダブルバインド
- 反差別のバックグラウンド
あとがき
初出一覧
『「超」言葉狩り宣言』書評