まえがき
第1章 中ソ論争に始まる── 一九五〇年代〜六〇年代
1 「戦後」という神話
- 捏造された「起源」
- 原水禁運動前夜
3 「平和共存論」と毛沢東
第2章 毛沢東主義から科学批判へ──「一九六八年」
1 武谷三男の技術論と新左翼2 科学批判と「一九六八年」
第3章 津村喬と「安全」=「終末」論批判── 一九七〇年代
1 毛沢東を「誤読」する
第4章 ニューエイジ・宮澤賢治・アナキズム── 一九七〇年代〜八〇年代
1 ヒッピーとラディカルズ
第5章 反原発としての「宝島文化」とその背景── 一九八〇年代後期
1 反核運動から反原発運動へ
- 既成の運動の後退
- 「文学者の反核声明」と冷戦体制
2 野草社「80年代」と別冊宝島
3 雑誌「遊」と松岡正剛
第6章 「マルチチュード」は誕生したか?── 一九九〇年代〜現在
1 反原発「ニューウェーブ」とフェミニズム2 ヒッピーたちの反原発運動
- 政治的な方向へ
- 「いのちの祭り」への集結
3 「ドブネズミ」たちの反原発
- 新しい若者たち
- 疎外される反原発運動
- 「Xデー」と「自粛」
4 オウム真理教事件からポスト冷戦へ
- 八〇年代は「スカ」だった
- 「だめ連」の登場
- 「ドブネズミ」のなかの格差
- 知識人とネットウヨク
暫定的な、おわりに──素人の乱と「福島」以後
- 「自己責任」としてのデモ
- 反貧困が抱えるディレンマ
あとがき
主要参考文献一覧
『反原発の思想史』書評
- 中島岳志「近代にとどまり超克できるのか」(「朝日新聞」2012年3月11日朝刊 http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2012031100041.html)
- 荻上チキ「反原発運動における「失敗学」の意義とは」(「週刊文春」2012年4月19日号 http://shukan.bunshun.jp/articles/-/1224)
- 丸川哲史「「遡行」によって発見されること 実証的な社会科学では為し得ない」(「週刊読書人」2012年4月20日号)
- 武田徹「市民運動がはらむ弱点指摘」(「東京新聞」2012年4月29日朝刊 http://www.tokyo-np.co.jp/book/shohyo/shohyo2012042901.html)
- 松本潤一郎「ドブネズミの行方」(「映画芸術」2012年春第439号)
- 峰尾俊彦「要約・レビュー」(「ゲンロンサマリーズ」2012年5月15日配信)